一日一冊『小さな国の大きな奇跡』吉田 沙由里

小さな国の大きな奇跡~キューバ人が心豊かに暮らす理由~

小さな国の大きな奇跡~キューバ人が心豊かに暮らす理由~

今日の一冊は『小さな国の大きな奇跡』吉田 沙由里。親からすすめられたので読んだ。

キューバに関することが書かれている。キューバに住む人の生活や考え方、キューバの制度や偉人たちなどだ。

白い表紙に青い帯、緑色のハードカバーとタイトルロゴ。笑顔の子どもの写真がその上にプリントされている。わりと厚い紙に大きめの文字と広めの行間。やはりハードカバーは重い。ひさしぶりな感じがする。

元々キューバについてよく知らないのだが、この本を読む限り、キューバは日本に比べて貧しい国だと分かる。一方で、日本にない幸せの形がキューバにはあるように思わせる。「貧しいが幸せ」ということだろう。きっと著者はそういうことを伝えたかったんじゃないかと思う。

私のキューバは、社会主義キューバ危機・野球・美しい海・葉巻・カストロだ。それ以上は分からないし、それらも詳しくは分からない。新たに知ったことは、貧しいこと、それでも幸せなこと、教育・医療が優れていること。特に、学校が無料だということには驚いた。初期治療に力を入れている点も印象的だった。

とにかく日本人と感覚が違うのだなと思った。ものを「大切にしている」ようだ。「大切にせざるを得ない」だけなのかもしれないが、やはり日本にない(ないし、失われている)感覚があるのだろう。お金がなくても、なんとかしようとする姿勢が違うし、なかったらなかったでなんとかなる、と考えていたりする。お金という可能性を日本は、日本に生きている私は、うまく活用できていないのではないかと思った。

政府やホセ・マルティ、チェ・ゲバラフィデル・カストロなどに対する信頼や尊敬に関する記述があった。それを読んでいて、洗脳でもされているのではないかと思った。現実のことという感じがしなかった。著者の取捨選択の結果かもしれないけれど、本当に偏っているなら嫌だなと思った。若い世代には、そういう感覚の薄い人が居る、といった記述にすこし安心した。

キューバのすべてをうらやましいとは思わないが、考え方などは取り込めたら良いのにと思った。税込1680円。まあ我慢できる。1420円くらいか。

感想とは関係ないが、アンケートはがきを見て思うことがあったので、メモ。普段、一日一冊を書く際に「こういったことを書こう」というものを自分で決めている。具体的には、書くべき項目をリスト化したテンプレートを用意しておいて、それらを埋めるようにしている。で、この本のアンケートはがきの項目が、私の「書くべき項目のリスト」と、ほとんど同じだった。驚いた。タイトル、装丁、定価、知ったきっかけ、購入の理由、感想など、ほとんど同じだった。アンケートと同じなんて、ひどく味気ない感じがする、もうすこし工夫したいなあ。もっと他のサイトの感想の書き方などを見ていきたい。

あと、もう一点。ISBNから情報を取得するVimスクリプトを変更した。価格情報を取得できたり、ページ数を取得できたりと、幸せになった。公開する部分には、それらの情報を貼り付けないし、まだ公開していないし、公開するかも分からない。で「だから何」ってなるんだろうけど、要は自慢したかったってこと。