一日一冊『マルドゥック・スクランブル The Third Exhaust 排気』冲方丁

今日の二冊目は『マルドゥック・スクランブル The Third Exhaust 排気』冲方丁マルドゥック・スクランブルの三冊目。

良く言えば濃い。悪く言えば読みにくい。ふりがなと強調のための点が多かったのが印象に残った。ふりがなといっても漢字の読みが書いてあるんじゃなくて、管理と書いてマネジメントと読ませるような、翻訳みたいの。強調のための点も、必要だから打ってあるんだろうけど、個人的にはなくてもいい。ないし、もうすこし減らしてほしい。

この三冊目は異常にテンポが悪く感じた。おそらく200ページちかいブラックジャックのせいだと思う。あとがきによるとカジノのギャンブルは「価値というものが偶然から生じた必然であること書く以上、避けようがなかった」そうだ。作者的には書く理由があるんだろうけど、全体として見たとき、自分が読んだとき、そこまでの量をとる必要はあるのかなあと感じた。まとめると「読んでいるこっちが戦っているような気持ちになっちゃった!(皮肉)」ということ。

最初に書いた読みにくさは、一冊目からあった特徴(良くも悪くも)だけど、それに対する印象が悪くなったのは、このテンポの悪さのせいじゃないかと思う。うん。