米澤 穂信『さよなら妖精』

さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)

二冊目なので短くまとめる。

友人に「米澤穂信なら『インシテミル』より『さよなら妖精』が良い」と聞かされたので読む。そんなに良いのかなというのが率直な感想。

『インシテミル』も『さよなら妖精』も面白かった。どちらも読み終えるのが早かった(面白い本の方が早く読み終えているように思う)。でもどちらが良いかと言われても友人ほどはっきりと『さよなら妖精』とは言えない。

その原因は期待していたものと違っていたせいかもしれない。

私が期待していたのは無意味に人が殺されたり、密室のようないかにもな謎が設定されていて、それを探偵役や主人公やらが解いてくれるようなものだった。ところが本書ではいつまで経っても誰も死なない。事件は起きない。ほのぼのと毎日を過ごす様子が描かれる。謎解きにあたるものはあるが、それは中心ではなかったように思う。

次からは変に期待せずに読もうと思う。

「くそう！ちくしょう！」