ランニングの距離をのばしている

今週の頭くらいからランニングの距離をのばしている。一日ごとに横断歩道ひとつぶんずつ距離をのばしている。のびはばが大きいので、すぐに限界がくると思う。とりあえずは、行けるところまで行きたい。

走っていて、行くだけでなく、そこから帰ってこなければいけないあたり、まるでローグライクゲームのようだ。行きと帰りがあるというと、他にも、芥川龍之介『トロッコ』だとか筒井康隆『遠い座敷』なんかが思い出される。

行くときは、ただがむしゃらで、それは時間を忘れるようなのだけど、帰るときは、もう怖くて仕方がない。誰かに追われるわけでもなく、霊感もなく、行きに一度は通った道を走るだけのことだけど、なぜだか怖くなる。体の奥から力をしぼりだしている感じや、じわじわとしか目的地に近づかない感じ、そういった小さなものが積み重なっているのだと思う。