一日一冊『21世紀の本の読み方』山本 毅雄

21世紀の本の読み方 (岩波高校生セミナー (9))

21世紀の本の読み方 (岩波高校生セミナー (9))

今日の一冊は『21世紀の本の読み方』山本 毅雄。読書に関する読書。21世紀の〜というのがなんとなく懐かしくて借りた。思っていたのとすこし違った。

電子化の話題が主題くさい。現在の本にあたる媒体がどう変わっていくか、21世紀の〜(笑)を考えたときに、これはどうしても外せないのだろう。それと関連づけて、インターネットの基本みたいのが続く。予想外の展開。ちょっと考えたら分かりそうなものだけど、気づかなかった。なぜかって、自分の中で電子図書への憧れなんて終わっているから。

電子図書なんて、ほとんど夢だと思ってる。電子化すると場所を取らないし、複製は容易だし、検索は容易だし、良いことづくめじゃん!なんて思ってた。思ってた時期もあった。でも、実際はモニタで本を読むと本当に疲れる。理由はよくわからない。ただ輝度とかモニタの設定の問題じゃないと思う。とにかく疲れる。それに紙の感触が好きだ。このぺらぺらぱらぱらとめくる感じは、ただアニメーションや音をつけた程度で再現できるものじゃない。においや重さもある。いかにも「読んでる」という感じがある。

本書でも、ありがちな結論に達する。「電子化は進むけど、紙媒体はしっかり残るよ!」私の感じているのと同じようなことが書かれていた。電子化の利点が多い百科辞典などは、それが進むが、そうでないものは紙媒体のままだ。と、そんな感じ。

前半(というか三分の二くらいがそれ)では、その流れについて書かれ、後半では電子化が進んだあとの図書館について書かれている。

いわく「電子化された図書をデータベースで管理する、それらは数カ所に集中されるかもしれない」。いわく「重要なのは、それらの電子図書というバックエンドもそうだが、それを提供するフロントエンド」だそうだ。ふーん。で、読み方は?

税別1400円は高い。700円くらいでいい。内容は悪くはない。