忘れるほど

知るというのは一方向なものだ。一度、知っている状態になってしまうと、知っていない状態に戻ることはない。

これは原則的には正しい。しかし、例外もある。それが忘却、忘れてしまうことだ。これだけ書いておけば十分だと思った覚え書きを、ふと見たらわけがわからない。さっきまで考えていたはずのことが思い出せない。忘れるというのはすごいことだ。色々あるが、時に信じられないほど、すっぽりと抜け落ちる。

今日それがあった。

攻殻機動隊 S.A.C 2nd GIG』を見たのだけど、ラストシーンではじめて、以前見たことに気づいた。違和感というか、既視感のようなものはあった。しかし、絶対に見たことがあると感じたのは、ラストなのだ。

信じられないほど、大きな記憶の穴だ。そんな穴の発生した理由を考えたとき、思い当たるのが「このアニメがつまらなかったから」だったりする。

できる限り穴はのぞかないようにしよう。