一日一冊『姑獲鳥(うぶめ)の夏』京極夏彦

今日の一冊は、京極夏彦の『姑獲鳥(うぶめ)の夏』。id:kuhukuhun にすすめられて読んだ。面白かった。

「読みにくいなんて苦情は受けつけない」なんて、おどされていたから、さぞかし難しい本なんだろうと思っていたが、特に苦を感じることなく読めた。たしかに 1 の二人の会話は、「一体いつまで続くんだ」とか、「妖怪が出てくるんじゃなかったの、まだ出ないのか」とか考えるに十分な長さだったとは思う。曰く、「それ回を経るごとに増えるから」だそうで。えー。あの部分なしには読めないだろうし、多少いいかなとは思う。

アレがドーンってなる場面に驚き、妄想力と想像力に感動し、仮想現実に恐怖した。「なんだよ、もう!」ってなるよ、まったく。それにしても、関口の「ひょっこり変態さん」具合は異常だと思う。しょっちゅうゲームオーバー(目の前が真っ白)になるわ、少女は陵辱するわ。マジ勘弁。あと、「年端も行かぬ子供に劣情を抱く破廉恥漢」とか、「不道徳の烙印を頂戴するであろう困った性癖」のあたりで、今日友人とした会話を思い出して笑った。