一日一冊『さらば外務省!』

友人から本を借りることはないので、今年はもう終わりかなと思っていたんだけど、せっかくなので、家にあった本を読んでみた。題は『さらば外務省!』。元外務省の人間が、ここがヘンだよ外務省、そんな内容を書いている。

事実ならどう考えても犯罪といった行動や、いいかげんな仕事、外交官としておかしな言動などが書かれ、その後に「私は違和感を〜」だの「唖然とした」だのと続く。外務省のダメだと思う部分を書いてくれるのは良いことだとは思うが、筆者の行動はどうなんだ?結局、筆者が行動を起こしたのは、退職の原因になった事件とこの本を書いたことくらいじゃないのか?それ以外は周りの空気を読んで行動していたんじゃないのか。三十数年も続けておいて、何がさらばだ。「もう十分やった、あとはやめて本でも書こう」と思っていたんじゃないか。そう疑いたくなる。外務省を支持することはないが、この筆者を応援したいとも思えない。