寝相
おれと父はふとんを並べて寝てる。二つのかけぶとんと二つのしきぶとんと二人の人間。それぞれ並べて寝てるわけだ。
で、朝。おれは違和感で目を覚ました。
おれのかけぶとんがなくなっていた。父がそのふとんを使っていた。自分の顔の前に父の足があった。
おれのふとんを体に巻きつける形で引き寄せてやがる。父のふとんはというと、けられて部屋の隅に追いやられている。けったふとんのせいで寝るスペースがせばまったせいで、おれのふとんに入り込む形で斜めになって寝ている。その結果、おれの顔の真ん前に足がある。顔の前に足を置くな。ふとんを返せ。
最悪の寝起き。寝相悪いんだからもう寝るなよ。それが無理なら永遠に眠っててくれ。