「時間がない」本当にそれが問題か?

発表の準備で忙しかった。

何度やっても時間内におさまらない。もっとゆったりと話したいがこれ以上は削れない。内容に対しての時間が短いように思った。おさめるための工夫はしたつもりだが、私の技術ではこれ以上は削れそうにない。

時間がない。時間がないのは時間が足りないことが問題か。この一年間でしばしば考えた問題である。

時間は一つの軸に過ぎない。時間を伸ばしてできるとしても、能力を伸ばしてできなければ、意味がない場合もある。能力を上げるとか、作るものの品質を下げるとか、他にも調整する軸はあるのだ。

私――納期が迫ってはじめて動くような人の場合、時間を伸ばすことは無意味としか言いようがない。そして私は私のような人は少なくないと思う。

「時間がない」誰かがそんなことを言ったとき、ただ時間を伸ばせばいいと考えるのは安直すぎはしないか。私はそう思う。