一日一冊『8の殺人 新装版』我孫子 武丸

新装版 8の殺人 (講談社文庫)

新装版 8の殺人 (講談社文庫)

今日の一冊は『8の殺人 新装版』我孫子 武丸。『水没ピアノ』の文庫版の隣に陳列されていたので、買った。きっかけは、ささいなもので十分だと思う。

8の字をした建物「8の字屋敷」で殺人事件が起きる。それを速水三兄妹が解決する。物語は主に、三兄妹の長兄であり警察官の、速水恭三を中心に進んでいく。話の流れ自体は、不可解な事件状況とそれを推理によって解く探偵役からなる、ごくごくありきたりなミステリー。

面白いのは、登場人物たち。割合個性的で、生き生きとしているように感じられた。ベタな感じのキャラ付けが目立つんだけど、それが嫌でなければそこそこ楽しめると思う。

税別648円は妥当な値段だと感じた。これはデビュー作らしいので、同作者の他の作品も読んでみたいな。